新宿びょう打事件
最近刑法の勉強を中心にやってるんですが、刑法の判例ってやっぱり面白いですよね。
民法や訴訟法の判例だと、なんか無機質というか、ストーリーがつかめないんですが、刑法の判例は「このとき犯人はどういう気持ちだったんだろう」とか「なんでこんなことしたんだろう」とか「こんなマンガみたいな事があるのか」と色々、法律的議論とは関係のないところで妄想をふくらませてしまいます(笑)
たとえば、こんな判例があります。
新宿びょう打事件
犯人Ⅹは、暴動を起こすために拳銃を手に入れようと思い、警察官から奪いとることを計画した。そこで、建設用のびょう打銃を改造して手製の装薬銃をつくり、新宿を警ら中の警察官Aに向けて撃ったところ、弾はAの右側胸部を貫通し、道路の反対側を通行していたBの背部に命中した。これにより、Aは加療5週間、Bは2カ月の傷を負った。
最高裁判例昭和53年7月28日
この判例は、最高裁判所が具体的事実の錯誤の事案に対して、法定的符号説と数故意説を使って処理した例として有名な判例です。
法律論はさておき、こういう事案をみると、「なんでわざわざ新宿で?」とか「器用すぎだろ」って突っ込みたくなりませんか?(';')
犯人は暴動を起こすために拳銃を奪うことが目的だったみたいですが、「そのお手製のびょう打銃のほうが性能いいのでは・・・?」って思ってしまいます。
犯人は「このびょう打銃使っといた方がよかったじゃん・・・」とか思わなかったのでしょうか(笑)。
刑法ってこういう判例が結構あるので、普通の読み物として刑法判例集が面白かったりします(^-^)